丁寧に手を抜く

頑張らない努力

アトピー治療に専念している

ひじょーに個人的な内容。 持病のアトピー完治に向けて、脱ステロイド・脱保湿の自然療法に挑戦していて、今日で35日目。 徐々にだけどリバウンド症状を乗り越えて回復しつつある。

ステロイドが悪夢の根源

以前、30連休を宣言して取った:

blog.craftz.dog

この休みの裏目的は、持病のアトピー性皮膚炎を完治させることだった。

徐々に悪化傾向にあること、少し追い込みをかけると容易に悪化すること、強い薬を処方されていること、その薬を塗る負担、通院の負担、全てがもう我慢出来ないレベルに達しようとしていた。

それまで、自分のアトピーの主な原因は「仕事のストレス」なんじゃないかと思い込んできた。

もともと中学生ぐらいから顔が赤く腫れて痒い症状はあった。 でも全身に渡って湿疹が出来たのは、8年前に就職して上京してしばらく経った時が初めてだった。 そして近所の皮膚科に行って、ステロイドを出してもらい、一旦は落ち着くものの、外用を中止するとまたぶり返すということが起きるようになった。 それからはずっとステロイドが手放せなくなり、症状は徐々に徐々に悪化して薬の強度も増していくことになるのだった。 いくら塗っても治らない。焦りと不安を感じた。しまいには飲み薬の最強級ステロイドまで出されるようになった。 通院先の先生も「ストレスですね。仕事を休めば治りますよ」と言っていた。

30連休では、とにかくストレスを取り除くことに努めた。 色んな本を読んでは試して、一定の効果が得られた(これはまた別でネタにしたい)。 そうしてリラックスした日々を送れていたはずなのだけど、肝心のアトピーの症状は一向に良くならないではないか。 20日目ぐらいを迎えたあたりで、自分は本質的になにか間違えているんじゃないかと思い始めて、いろいろアトピーの治療法について調べ始めた。 すると色々と驚愕なことがわかった。 以下の書籍が特に参考になった:

9割の医者が知らない 正しいアトピーの治し方

9割の医者が知らない 正しいアトピーの治し方

これによれば自分のような成人型アトピーの正体は、「ステロイド依存性皮膚症」ということだ。

ステロイド依存性皮膚症は、ステロイドがあって初めて皮膚がまがりなりにも機能するが、それがなければ普通には機能できない状態 - 阪南中央病院皮膚科部長 佐藤 健二 医師

自分はステロイドを長期間塗布してきたことによって、皮膚のバリア機能が弱まり、その結果炎症に悩まされてきたのだった。本末転倒だ。 詳しい原理的な説明は同書籍に譲るとして、いかにステロイドが意味のない対処であるかが読めば分かる。

ステロイド・脱保湿に踏み切る

ステロイドがダメならどうすれば良いかというと、答えは「何もしない」だった。 アトピーというのは本来、自然治癒するものなのだ。 だから何も薬を塗らないし、保湿もしない。 そして体が本来持っている免疫力やバリア機能を取り戻して、炎症を少しずつ治していく。

ただし、長期間ステロイドを使い続けた人が突然中止すると、激烈に皮膚症状が悪化するリバウンド症状が待っている。 これが成人アトピー患者が乗り越えなければならない最も大きな試練。 肌がゾンビ化するし、正気を失うレベルの痒さだし、辛すぎて挫折する人も一定数いる。 とても忍耐と根性の要る治療法だ。

今後ステロイドには希望が微塵も見えないので、ここは覚悟を決めて脱ステロイド・脱保湿に挑戦することに決めた。 これが 6月28日 のことだった。

藤澤重樹先生の病院に通う

実はさっきの書籍の著者・藤澤重樹 先生のやっておられる藤澤皮膚科は練馬区大泉学園前にある。 なんという幸運…電車で4,50分で行ける距離にあった。 中には名古屋など遠方から通っている人もいるという。 さっそく診察を受けてみることにした。

予約制ではないので待ち時間がすごかった。

一連の事情を説明すると開口一番、「うーん、(脱ステ始めるのが)遅い!」と一喝された。笑

前の医者は薬を出すことしか考えてくれなかった事などいろいろ悩みを打ち明け、話を聞いてもらった。

そして、リバウンド症状を最小限に抑えつつ出来るだけ短期間で終わらせるための生活習慣の指導を受けた。 意外だったのは、糖質制限すること。糖質が炎症の大きな原因になっているらしい。 ブドウ糖ではなくケトン体を主なエネルギー源として生活していくことになる。 そして毎日運動して新陳代謝を上げること。

話の最中にいろいろプリントを渡された。口頭での説明を省くための資料のようだ。 この病院はインフォームド・コンセントを掲げているので、その一環なのだろう。 資料はとてもわかり易く、たまに読み返している。

動けない日々をなんとか乗り越えた

この一ヶ月は生きた心地がしなかった。まだ終わってないが。

徐々に悪化する症状。

顔が今まで見たこともないようなゾンビみたいになるし。

体液が滲み出て汚いし。

自律神経が一時的に狂うので、強い倦怠感と寒気に襲われる。

立ち上がると貧血症状が起こったり。

それでも生活するためにスーパーへ出かけて食材を買う。 他人に怪訝な目で見られても無視だ。 気にする必要はない。 俺は今必死で生きている。

毎日ジョギングを 3〜6 km。 ウォーキングを更に3 km。

糖質制限と毎日の運動で、体重と体脂肪率が以下のように激減した:

  • 体重: 62.2kg → 56.2kg (-6kg)
  • 体脂肪率: 12.9% → 5.2% (-7.7%)

腹の肉が全く無くなった。

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そんな中、アプリの更新も一度だけ出来たし、ブログも一本書けた。

今回は仕事は休まない。むしろ、動けそうなら作業をする。その方が気も紛れていい。

自炊をがんばる

糖質制限はまじで効果がある。でも惣菜や加工品はたいてい砂糖が入っているから避けなければならない。だから自炊をがんばることになる。

以下のレシピ本がとても参考になった:

ケトン体でやせる&健康になる!味付け冷凍ストック・レシピ。 (マガジンハウスムック)

ケトン体でやせる&健康になる!味付け冷凍ストック・レシピ。 (マガジンハウスムック)

肉や魚にあらかじめ下味をつけて冷凍保存しておく手法は目からウロコだった。

実際に作ったご飯:

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豆腐チャンプルー

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シーザーサラダ (油揚げをトースターでカリカリに焼くことでクルトンの代用にするアイデアは脱帽もの)

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BLTエッグ

こんな感じで、おいしく糖質制限が出来ている。まぁ、料理がちょい手間だけど治療のためだから文句言ってられない。

これらはここ数日つくったもの。だいぶ倦怠感が減ってきたかもしれない。

アトピーが治ったらまじで生産性が二倍になる

薬を塗る時間、通院の手間が今後なくなることを考えると、相当な無駄が省ける。 薬なしでも生活できるから、気軽に長期の旅行にも出られるようになる。

そうなった時の自分には、おそらくこれまでとは全く違う世界が広がっていると思う。 たったの数ヶ月我慢するだけで、文字通り人生が変わる。 こんなコスパのいい投資は無い。 だからやりきりたいと思う。

先生によればあと一ヶ月ぐらいでリバウンド症状は治まるだろうとのこと。 「信じます!」と言うと、先生は「信じるっつても、勝手に治るもんだからねぇ〜」と苦笑していた。 なんとも人を前向きにさせてくれる人柄の先生だなと思った。