丁寧に手を抜く

頑張らない努力

1ヶ月半プチ断食を続けたら朝食抜きが平気になった

こんにちはTAKUYAです。

プチ断食が集中力向上に効果があると聞いて、約1ヶ月半前にリーンゲインズ法を始めてみた。

充分な期間が経過したので、やってみて実際どうだったか述べたい。

結論から言うと、今後自分の人生から朝食を摂る習慣は無くなりそう。

リーンゲインズ法で朝食抜き生活

断食の効用は、主にオートファジーの機能が高められる点にある。 オートファジーとは、ダメージを受けたタンパク質を処理する機能のこと。

断食の手法はいろいろある。今回はその中でも手軽そうなリーンゲインズ法と呼ばれるものを試してみた。リーンゲインズ法は筋トレ界隈でよく使われるプチ断食の手法で、「1日のうち8時間は食事OKで、後の16時間は食事を断つ」というルールで毎日を過ごすというもの。 自分の場合は 12-20時の間は食事可、それ以外を不可とした。朝は白湯かブラックコーヒーのみ。

朝食を抜く理由は次の通り:

  • 原始時代は冷蔵庫が無かったんだから、人類はもともと朝食を取らなかった
  • 朝はコルチゾールが分泌されて交感神経が高まり、食事をするのに向いていない時間帯
  • 食事は夕方から夜にかけて副交感神経が優位になっている時に摂るのがよい
  • 朝食を食べたほうが良いという科学的な根拠は無い
    • 朝食文化はエジソンがトースターを売るために考えたウリ文句で広まったと言われている

話は幾分飛躍しているが、この辺の話はDaiGoの「★腹筋割れる食事術~痩せるし脳も高速回転する最適な食事タイミングとは 科学/動画 - ニコニコ動画」から。動画って引用しづらいよね。

リーンゲインズ法の実践によってこの話から期待できるのは:

  • 朝飯を作って食う手間がなくなる
  • オートファジーで体調がよくなる

その結果、日中の作業パフォーマンスが上がったらラッキーだねという感じ。

体重の変化は無し

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Withings Smart Body Analytizerを使って体重と体脂肪率を記録した。

朝飯を抜いたからといってダイエット効果はどうやら無いようだ。 朝飯を抜いているせいで昼と夜に食いすぎて逆に太る、といった事も自分は無かった。 体脂肪率も特に変わらずで、9%前後を行き来していた。

Withings Smart Body Analyzer - Black

Withings Smart Body Analyzer - Black

最初の2週間は苦痛、それを乗り越えたら楽になった

プチ断食の経験者の間では最初の1,2週間は辛いという話が出ているのを目にした。 これは確かにその通りで、最初はもうお昼の12時が待ち遠しくて仕方がなかった。 体を動かすと貧血っぽくて、少しフラフラしたりもした。 その激しい空腹感は徐々に軽減して、最近ではあまり感じられなくなった。 フラフラすることも無くなって、午前中も普通に作業している。

朝食を摂る時間が節約されたので、1日を少しだけ早く始められるメリットが得られた。

パフォーマンスは正直そんなに変わらなかった

主観評価だけど、オートファジーの機能向上による体調改善は期待していたほど得られなかった。 もともと悩むほどそこまで集中力に問題を抱えていた訳ではなかったのが一番大きな理由かもしれない。 実はパフォーマンスが90点から92点に改善したが、微々たる差なので気付いていないだけという可能性もある。 魔法みたいな効果は期待しないほうがいい。

しかしこの体験から1つ確かに言える事がある。それは、「朝飯抜きでもパフォーマンスが劇的に悪化する事は無い」という事だ。 学生の頃はよく親世代から「朝食をしっかり食べろ、朝食抜きは体に悪い」と言われていたが、科学的根拠も無いし、今回の自分の体験からしてもそれは嘘だといえそうだ。 ちなみにこの「朝食が大事」という言説はThe New York TimesでもAaron E. Carroll氏によって否定されている:

www.nytimes.com

It does not take much of an effort to find research that shows an association between skipping breakfast and poor health. A 2013 study published in the journal Circulation found that men who skipped breakfast had a significantly higher risk of coronary heart disease than men who ate breakfast. But, like almost all studies of breakfast, this is an association, not causation.

上記記事では、朝食を食べたほうが健康に良いと結論付けた研究は相関を示しただけであり、因果関係を示すものでは無いと主張している。 この辺りの検証がもっと詳しく進むといいですな。

朝飯を摂らなくていいのは楽だ

朝食を抜いても何ら副作用が無い、というのは一部の人にとって朗報だろう。 朝食を抜いてしまう癖があるとか、抜きたいけど健康への影響が気になるという人だ。 もう罪悪感にとらわれる必要は無い。 胸を張って朝食を抜こう。 女子高生が食パンをかじりながら路地を走る必要は無いんだ。

もちろん朝食が食べたくて食べている人を否定はしない。 ご飯を食べると腸の蠕動運動によって副交感神経が優位になって落ち着く。 だから、休日のゆっくりした日に目玉焼きとベーコンを焼いて、温かいコーヒーを飲むのも良いだろう。

朝飯を作って食べる手間はやはり無視できない労力と時間がかかる。 ウィークデイで、日中バリバリにやりたい事があって、もっと効率化したいと考えている人はぜひ試してみては。

1日1食、1日断食も試してみたい

最近、藤澤重樹先生から貰ったアトピー治療の講演資料を読み返していたら、断食についての言及を見つけた。 ケトン体には高い抗炎症作用があるので、アトピー治療に効く。 ケトン体は1日に摂取する糖質を50g以下に抑えることで出現する。(詳しくは過去に書いた記事を参照) その文脈の中で、断食をするとすぐにケトン体が出現するという記述があった。興味深い。

普段は糖質制限で食事を摂っているが、ケトン体は糖質を取りすぎると速やかに減少してしまう。 ついつい魔が差してパンやケーキなどを食べて糖質制限をやぶってしまう日がたまにある。しょうがないよね。 そんな日の翌日は断食をすれば、またケトン体質にリセットできそうだ。 近いうちに試してみようと思う。

新装版 3日食べなきゃ、7割治る!

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