メディアアートで食ってる穴井くんがどうやって仕事してるのか聞いてみた
どうもTAKUYAです。個人開発で生計を立てています。
先日友人の穴井くんと6,7年ぶりぐらいに会って喋った。 彼は今福岡を拠点に一人で会社をやっていて、テクノロジーを駆使したインタラクティブ空間や体験を創出する仕事をやって食っている。 メディアアートの領域でちゃんと利益を出して会社を回しているのは単純に凄いと思う。 彼がどうやって活動しているのか気になったのでいろいろ話を聞いてみた。 その内容が面白かったので議事録形式でシェアしたい(本人許可取得済)。
穴井くんの話
- 今日は和歌山でのイベント出展の帰り
- チームラボに勤めたあと東京で独立、数年後に福岡に移転
- 東京を離れても意外となんとかなる
- 東京へは月に2,3度行っている
- 毎年大分のイルミネーションを担当
- 一人で営業・企画・開発ぜんぶやる
- ハードウェアからウェブやモバイルアプリまで出来る
- デザインは一部外注したりもする
- 仕事の探し方
- いろんなイベントやその主催者などに連絡しまくる
- 過去の作品をvimeoとかにアップロードしておく
- 人づて
- やってるうちにあちらからお声がかかることも増えてきた
- 見積もり方
- 好きなことしかやっていない
- お金もらって好きなことが出来るとか最高
- コンセプトから提案することが多い
- やることありきのエンジニアとしてやるのは2-3割位
- 自分のしたいこと・見たいものを作る
- 先方との方向性が少し違ったら説得する
- 先方の要望は足し算系のものが多い
- それを入れるとどういう影響がでるか、という話をする
- アプリとかだと、シンプルで統一感あるデザインで進めてたのにやたらリッチなUIにしたいとか後で言われるようなイメージ
- ロンドンのレストラン演出の話
- 向こうから打診が来た
- ちょうど別の仕事のデッドラインとかぶるけど勢いでオーケーした
- 寝ないで作業して片付けた
- 面白い事なら多少きつくても飛びつく
- 初めての社員はチリ人のデザイナになるかも
- ネットで募集した
- 日本語は全然しゃべれない
- スキルよりもコミュニケーションが丁寧な点を評価して採用
- ビザとか大変だけど面白いからやる
- 期待の120%の成果を出す
- 自分のやりたいことなので自然と手が動く
- 実際に展示してみて子供たちが予想外な遊び方をするのが面白い
- 現場で思いついたアイデアをその場で実装することもある
- そうすると結果的に依頼者も喜んでくれる
TAKUYAの話
- 継続課金モデルの話
- 人を雇うなら誰にするか
- フルスタックのスキルについて
- 自分たちのように何でもやる人間は今後価値が高まる
- アプリやサービスを作るために必要な技術がどんどん複雑化しつつあるから
- それらを深く理解しつつ様々な視点を持って上手く組み合わせられる人は貴重
- 特定の分野に超特化した人とフルスタックな人とで二極化するんじゃないか
- 中間層の人たちは競争が厳しくなりそう
面白ければ苦労は厭わない姿勢
穴井くんの話に一貫して感じたのは、とにかく勢いを大事にしている点。 ああだこうだ心配するよりも、わくわく感とかやりたいという気持ちが優に勝って、体が動いている感じ。 エモいものを作るには、作る当人がエモくある必要があるのかもしれない。
作りたいものが見えていて、それをやるために少しずつ周りにある障害を取り除いて、気付いたら好きなことが好きなだけ出来るようになっていた。 それが好きなことをやって毎日楽しそうな人に感じる共通点だ。 そこに辿り着くまでの苦労は間違いなくあるんだけど、そんなのは些末な事で、気にしてる時間のほうがもったいない。
お互い口を揃えて「来年何してるか分からない」と言うのが面白いと思った。 独立してからの一年一年はどれも濃くて、毎年想像もしなかったことが起こる。 来年は何をするかなんて来年になってみなければ分からない。 そういう不確定要素を、不安がるよりもむしろ楽しんでいる。 安定がつまらなくて独立したんだから、そりゃそうだ。
また話せるのを楽しみにしている。 つぎは海外でばったり会ったりしてね。